CVLアクチュエータを利用した水素の生成

  • 部門: 化学処理
  • カテゴリー: 電動アクチュエータ 
  • 製品: CVL

概要

ロトルクのCVLアクチュエータがフランスの機器メーカーであるAREVA H2Gen社に提供され、水素発電機で重要な役割を果たしています。


概要

水素は燃焼時に二酸化炭素を排出しないため、カーボンフリーな燃料源です。水素の生成プロセスでは、水の電気分解、即ち、水に電流を流して酸素と水素を生成します。本プロセスでは、再生可能エネルギー源の余剰電力を使用することも可能です。使用する燃料や実行するプロセスが二酸化炭素の排出を伴わない場合、このようにして生成された水素は、本当の意味で、カーボンニュートラルとみなすことができます。

水には、風力エネルギーや太陽エネルギーの生産者から提供された余剰電力が印加されます。このように生成されるカーボンフリー水素は化石燃料ベースの水素にとって代わることが可能であり、電力がなくても容易に貯蔵することが可能です。そのため、輸送が容易であり、既存のガスネットワークに取り入れたり、輸送ネットワーク内で使用することも可能です。


チャレンジ

水の電気分解を利用した水素の生成には、非常に精密な制御が求められます。設置した全てのアクチュエータが正確な制御及びフェイルセーフ動作が可能であること、且つ、高デューティサイクルでなければなりません。


ソリューション

各電解分解装置のスキッドのグローブ弁には3台のCVLアクチュエータが取り付けられており、電気分解に使用する水の圧力と量を調整しています。CVLアクチュエータは、高い動作周波数、高速反応、フェイルセーフ機能(内蔵のスーパーキャパシタを利用)、ATEX及びIECEx認証取得、といった特長を備えているため、選定されました。同アクチュエータは、非常に正確で応答性の高い調整弁自動化メソッドを実現し、分解能は0.1%以上且つ位置オーバーシュート防止機能を備えています。


詳細情報

顧客側のメリット

プロセスを正常に完了するには、非常に精密な制御が必要です。CVLアクチュエータは、動作周波数が高く、反応速度も速いため、選定されました。同アクチュエータのフェイルセーフ機能(内蔵のスーパーキャパシタを利用)は、電源喪失時の潜在的な災難を防止する上で重要でした。さらに、同アクチュエータはATEX IIC認証を取得していますが、これは水素が存在する環境においては必須条件でした。CVLアクチュエータは堅牢な設計であるため、本アプリケーションで長期使用することが可能です。そのため、交換の頻度及びそれに付随する費用の削減に貢献します。

 CVA製品の特長:

  • 正確で繰り返し性の高い位置制御(最高精度0.1%)
  • 国際基準の防爆仕様
  • フェイルセーフ機能用予備電池パック(RPP)(オプション)
  • 速度制御の調整が可能
  • 調整弁(リニア式、90度回転用、マルチターン)及びポンプアプリケーションに適した全電動ソリューション
  • エンコーダ技術を利用した信頼性の高い位置測定
  • 取り付け方向の選択が可能
  • 作動中のスティックスリップを完全に防止
  • 単相またはDC電源
  • 内蔵のHMIにより、高速且つ容易にセットアップが可能
  • 永久潤滑されており、メンテナンス不要の駆動系
  • 待機電力1ワット未満
  • ブラシレスDCモータ。信頼性と正確性に優れたS9/Class Dの連続モジュレーティングが可能
  • 一体型の現場操作装置及び位置ディスプレイ(いずれもオプション)
  • 様々なフィールドバス、ハードワイヤード、アナログネットワークに対応

ケーススタディのダウンロードはこちら